(翻訳) Tableau SemanticsでData Cloudのレポートを作成

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原文

Salesforceの レポートを ご利用の お客様であれば、レポート タイプの概念に ついてはすでによくご存じでしょう (そうでない場合は、 この投稿が素晴らしい入門記事となります) 。 レポートタイプとは、 オブジェクトの結合を定義し、 レポートを 作成するための テンプレートとして 機能する軽量な データ モデルです。 最大 4つのオブジェクトを 結合することができ、 結合 タイプはインナー 結合 または 左外部結合となります。

今回、 Data Cloud と Data Cloud レポートの 導入に伴い、 セマンティック ・ モデルというもう一つの強力なコンセプトを導入します。セマンティック・モデルは、お客様の ビジネス用語を 定義するエンティティ のコンテナです。 この新しいコンセプトにより、 Data Cloud レポートは、 より 深い洞察と比類のない レポートの 柔軟性を引き出すことができるようになります。

訳:AI and Analytics Specialist, Salesforce Japan, KOMI, Ippei

待って、セマンティックって?

セマンティック・モデルは、Salesforceの重要なメタデータであり、Data Cloud全体に統合され、分析およびデータ主導型のエクスペリエンスを強化します。セマンティック・モデルは、特定の分析ユースケースに合わせて調整されたセマンティック定義のグループで構成されています。セマンティック・モデルは、1つ以上のデータオブジェクトで構成されています。セマンティック・モデルを使用すると、4つ以上のオブジェクトにまたがる柔軟な結合を作成し、計算ディメンジョンとメジャーで分析を強化することができます。

素晴らしい!しかし、セマンティック・レイヤーって何?

Data Cloudで新たに導入されたセマンティック・レイヤーは、企業データのビジネス上の表現であり、エンドユーザーやアプリケーションが一般的なビジネス用語を使用してデータにアクセスできるようにするものです。この抽象化レイヤーは、複雑なデータを収益、投資収益率、保持率などの馴染みのあるビジネス用語にマッピングする一貫した方法を提供し、組織全体でデータの標準的かつ明確な解釈を実現します。

これは、テキストや数値のフィールドを格納するスプレッドシートやデータベースの生データと、私たちが日常的に使用するビジネス用語(「指標」や「次元」、「収益」や「地域」など)との間の翻訳レイヤーと考えることができます。 信頼できる格納場所として機能し、この機能を通して、データに対して「昨年度の地域別の収益は?」といったビジネス上の質問をすることが可能になります。

Data Cloudのデータソースの上に位置するセマンティック・レイヤーは、Data Cloudに依存するすべてのデータ消費体験 (Data consumption experience)を推進します。これには、Salesforceアプリケーション(Data Cloud レポート、Tableau Einstein、インテリジェントアプリ、AIなど)が含まれます。セマンティックレイヤーの中核となるコンポーネントは、セマンティック・モデルとセマンティック・クエリ・ジェネレーターです。

セマンティック・クエリ・ジェネレーターは、Tableau Semanticsを通じてData Cloud内のデータを最大限に活用し、さまざまなビジネス上の疑問に答えることができます。

セマンティック・クエリ・ジェネレーターはAPIベースのサービスで、セマンティック・モデルと連動し、Data Cloudオブジェクト上で最適化されたSQLを生成します。このAPIは、パラメータとしてセマンティッククエリ、テナントのコンテキストを受け取り、内部的に必要なデータモデルのメタデータを取得し、クエリ結果を計算して返します。

ベータ版として提供されているこれらの高度なモデルを使用して、包括的なデータクラウドレポートを作成することで、データクラウドレポートの機能を向上させることができます。

なるほど、では、なぜセマンティック・レイヤーを使わなければならないのでしょう?

お客様から寄せられる主な問題は、BIツール内のデータが信頼できないというものです。さまざまなアプリケーションやダッシュボードで同じ指標に対して異なる値が表示されたり、KPIがどのように計算されているのかが把握できないといった問題に直面しています。この信頼性の欠如と可視性の欠如は、セマンティック・レイヤーの欠如に直接起因しています。セマンティック・レイヤーがなければ、ビジネス指標がどのように算出されるのかについてのコンテクスト(タイムゾーンやビジネスカレンダーなど)、可視性、一元管理(Single Source of Truth : 真実の単一ソース)を提供することができないため、顧客は複雑なハードコード化されたSQLに頼らざるを得ず、データの理解や表示に苦労することになります。

セマンティック・レイヤーは、すべてのプラットフォームで一貫した指標を確保し、すべてのユーザーにすべてのソースからのデータを統一された信頼性の高いビューで提供することで、あらゆるビジネス上の意思決定を強化します。正確なデータ解釈と効果的な利用に必要なコンテキストを提供することで、信頼できるAIを実現します。さらに、データスタック全体にわたる統合された再利用可能なレイヤーを通じてすべてのデータを管理することで、データ管理を合理化し、複雑性を軽減します。

了解しました。それでは、どのように使えばいいのでしょうか?

マーケティングマネージャーになったつもりで考えてみましょう。Data Cloudを購入し、データをインポートしました。今度は、メールテンプレート、ランディングページ、フォーム、その他の資産について、購読解除率、直帰率、クリック率などの要因に基づいてキャンペーンの成果を評価したいと考えています。しかし、これらのデータは、メールエンゲージメント、フロー、キャンペーン、大量メールメッセージなど、複数のデータモデルオブジェクトに分散されています。

これは、5つ以上のオブジェクトが関係し、兄弟結合(sibling join)が必要であるため、標準のレポートタイプの制限を超えるものです。

これを解決するには、これらのオブジェクトをすべてリンクするセマンティック・モデルを作成し、クリック率、直帰率、購読解除率などの主要な評価基準について計算された測定値を定義できるようにすればよいのです。

モデルが構築されたら、モデルを公開し、分析に使用することができます。
次に、レポートタブに移動し、カテゴリとしてセマンティック・データモデルを選択し、レポートを開始するだけです。

注記:セマンティック・モデルのレポートでは、詳細行と行数は現在無効になっています。

以上、セマンティック・モデルに関するレポートでした。Data Cloudで顧客を360度ビューで把握し、そこから洞察を引き出し、行動を起こすことができます。

素晴らしいですね!ベータにサインアップしたいです!

設定 → レポートとダッシュボード → セマンティック・モデルのレポートを有効にする(ベータ版)に進みます。


ご注意:セマンティック・モデルはベータサービス(2024年10月現在)であり、ベータサービス利用規約契約(Salesforce.com)および非GAクレジット消費条件(製品利用規約ディレクトリ)の対象となります。このベータサービスの利用には顧客のData Cloud クレジットを消費し、その使用はお客様の単独の裁量によります。オープンベータ期間が終了すると、セマンティック・モデルの一部の利用には追加購入および/または追加クレジット消費が必要になる場合があります。

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